腰痛の症例
腰痛の症例をご紹介致します。
腰痛は、慢性の原因が不明な腰痛と、急性の原因が明らかな腰痛に大きく分けることが出来ます。ぎっくり腰やヘルニア、腰部椎間関節の炎症などが当てはまります。
ご高齢の場合は、脊柱管狭窄症の方も腰痛の分類に入ることがあります。
下記のような症状はありますか?
- 腰が毎日辛い…
- 腰をかがめると、ズキンとする…
- 湿布や薬を使って生活している…
- 身体に冷えがある…
- 神経痛のような症状がある…
- 痺れがある…
- 日常生活のストレスで辛さが増す…
平井鍼灸院には、腰の痛みだけで通院されている患者さんもいらっしゃいます。
実際には自律神経の乱れを感じている方も多く、その他の症状も施術対象になることが多いです。自分の腰痛に不安を感じているのであれば、下記症例をご覧ください。
症例1 腰椎椎間板ヘルニアによる右下腿の痺れ
患者
40代 男性
来院
2018.7
症状と来院理由
2018年の1月から朝起きたときに、腰と右足に痛みが生じるようになった。痛い時は週に3回の痛みが出現。元々ヘルニア持ちで右腰に痛みもあった。徐々に痛みが増してきており、来院当初は1日3回痛み止めを飲むような状況で、職場の社員がの紹介で来院された。
通院ペース
週1回
治療内容と経過
初回でお灸と下腿のオイルトリートメントを行い、自宅灸を推奨し初日から自宅灸を始める。治療のメインとしては、下腿の血流促進と、痛みの出現部位がヘルニア部位と同じデルマトームであったために腰のヘルニア部位の圧迫解消を求めて、足は主にオイルトリートメントと活法整体で血流にアプローチをして、腰には電流をかけることにより、ヘルニア部位に刺激を入れた。痛みの出現の移動はみられたが、3回目で薬の量が毎日3回から、2日に1回に減少した。5回目の時点でペインスケールは7で薬の量が減っている事実から、良くなっていることを感じていた。2週に1回の治療を続ける中で、8診目でペインスケール2まで減少。出来ていなかったジムにも行けている。
同時に治療をした症状
首肩こり
使用した主なツボ
風市、環跳、承山、承筋
考察
この症例はヘルニア併発による坐骨神経痛の緩和により、改善された症例である。痛み出現部位が大腿外側~下腿外側で、ヘルニア部位のL5領域と一致していたため、ヘルニアからの圧迫により痺れが出現していることを考察した。また冷えと右下腿のみ下肢静脈瘤がみられたため、右下腿の血行不良が強くそこの影響も痛みと痺れを促進していると考えた。アプローチとしてはお灸とオイルトリートメント、活法整体で血流促進を促し、局所と原因点両面からのアプローチをとった。更に自宅灸でセルフケアもしていたため、より改善が早く見られたと考える。今は外界からの冷えが強いために血流改善の変化が著しいが、セルフケアの量やアプローチ部位を変えながら更に改善を促進させていく。
鍼灸師 石塚
症例2 仙骨の歪みからくる腰痛
患者
30代 男性
来院
2016.10
症状と来院理由
ずっと立っていると腰の痛みがひどく、特に通勤の電車内での痛みが気になる。
電車通勤が約2時間とかなり長く、痛みに耐えられないので始発から座れるよう引っ越しをした。とにかく治したい。
通院ペース
週1回
治療内容と経過
初診時で熱感はあるが過度な筋緊張は診られず、鍼とオイルで施術をした。最初のうち約2か月は1~2週間に1回のペースでオイルと活法を組み合わせて治療。
ある程度血行改善できた3か月以上は活法とストレッチなどで動かして血液を巡らせるようにしていき、痛みの有無を繰り返しながら約5か月で維持できるように。現在も月に1回のペースでメンテナンス中である。
同時に治療をした症状
首こり、頭痛
使用した主なツボ
次髎・委中
考察
本症例の方は、痛みがひどすぎて引っ越しを決断するほどで、早く治したいという気持ちが素直に伝わってきた。長い通勤時間をいかに有意義に過ごしていただけるか、ただそれだけを思って施術にあたった。
強い筋緊張が診られなかったこと、臀部や仙骨の冷え・硬さがあることから、腰ではなく仙骨・仙腸関節辺りを中心に、下腿も含めて治療。
活法整体で筋肉の動きを調整することでより効果が診られ、早い段階で治療間隔をあけるに至った。
鍼灸師 石塚
症例3 左腰から足にかけての痺れと痛み
患者
60代 女性
来院
2018.7
症状と来院理由
元々腰痛持ちではあったが、特に気にすることもなく年に一度の旅行へ出かけた際に発症。立っているだけでしんどく、歩けないほどの痛みと痺れで、どうしようもないということで来院された。
通院ペース
週2回、週1回
治療内容と経過
6回目までは痛みと痺れが強かったため、1~3日以内の通院ペースで施術をし、自宅でお灸をするよう指導していった。6回目には、痛みのペインスケールは10から4、立ち仕事では5分も立っていられなかった状況から我慢はするが1時間は立ち続けることが出来るようになった。
7回目以降は週に2回の施術を続けること約1か月半、13回の施術で痛み痺れ共に軽減。最初は痛みからなくなり、残っていた痺れもなくなった。
長時間歩けるようになり、電車の立ちも改善。当初車で送り迎えをしていただいていたが、今では徒歩または自転車で来れるようにもなっている。
冷えにより1か月に2~3度痺れまたは痛みが出現することもあるが、継続されている自宅灸と遠赤外線効果のあるガードルで温め、状態を維持されている。11月からは週に1回の施術をおこなっている。
同時に治療をした症状
左腕にかけての痺れ、首肩こり、腰痛、自律神経
使用した主なツボ
太衝、梁丘、風市、中殿筋、腰方形筋、委中、承筋
考察
治療とセルフケアを継続したことにより、改善された症例である。
身体を診ると、足は細くて筋肉は硬い、冷えがある状態、しかし大腿部から徐々にふくよかになり、臀部と腹部での血行不良と疲労が蓄積されているような状態であった。
また環境を確認するとかなりストレスフルな状況で、自分の時間が睡眠のとき以外、全て分刻みな状況であることが精神的な面から自律神経系に影響していて、かなり乱れていることが把握できた。幸いにも、ご本人がマメな方であり、毎日のお灸を欠かさずやることと、体感がとても鋭くお灸の効果を感じられやすい体質であったため、その結果が功を成したものと考える。今でもお灸、施術ともに継続中で、経過も順調である。
鍼灸師 石塚
症例4 左右の腰の痛み
患者
30代 男性
来院
2022.12
症状と来院理由
長時間のデスクワーク、抱っこ紐を長時間つけ腰の負担増加による腰痛。
通院ペース
週1回
治療内容と経過
1回目の治療は腰付近の筋肉の緊張を緩和させ、血流の改善を目的に治療を行った。
前屈痛があったがなくなり置鍼で終了した。
2回目のご来院時は腰の痛みは減っていたが、腰椎の前彎が強いため臀部の下腿、臀部の施術も同時に行った。
同時に治療をした症状
首肩こり、ふくらはぎの張り
使用した主なツボ
承山、腎兪、大腸兪
考察
長時間のデスクワークによる腰への血行不良、座っている時間が長く下腿の血液循環の低下が見られていました。
そのため、足、腰以外にも体全体的に筋肉が固くなっている状態。
水分摂取の指導と自宅での腰のセルフケアをお伝えして継続していただいている。
鍼灸師 鈴木 開登
症例5 右腰の痛み
患者
40代 男性
来院
2023.2
症状と来院理由
長時間のデスクワークによる腰の痛み。
座位からの立ち上がりなど動き始めの痛みや痛みにより私生活での動きずらさ。
通院ペース
週1回、2週1回
治療内容と経過
以前からぎっくり腰になりやすく、来院された際はペインスケールが10だとすると施術後はペインスケールが6程度に軽減される。
期間が少し空くと痛みが上昇することがある為痛みが強いときは普段より施術ペースを詰めて行っている。
症状が出ている部位
※赤=痛み 青=冷え
同時に治療をした症状
身体の歪み、足関節の調節
使用した主なツボ
胞肓、環跳、風市、血海、豊隆
考察
足関節、股関節のバランスが崩れ骨盤まで影響して腰痛が起きている。
触診すると前脛骨筋や腸脛靭帯、大腿直筋、ハムストリングス、臀筋群の筋肉の硬さ、腸腰筋の柔軟性の低下が見られる。また、足の冷えも強い状態であり血行不良もある。
腰の施術も行うがメインは大腿部や下腿の施術を行っている。また、鍼とお灸の治療以外に整体を行い骨格の調整も行っている。
今後も自宅でのストレッチや足湯を行って頂き血行を良くし治療も継続中である。
鍼灸師 鈴木 開登
症例6 ぎっくり腰の腰痛
患者
40代 男性
来院
2022.12
症状と来院理由
半年前にギックリ腰をを発症しそれ以来続く腰痛。
元々は腰痛持ちではなかったがギックリ腰がきっかけで私生活での腰痛にお困りでご来院。
通院ペース
週1回、月1回
治療内容と経過
治療の内容としては、主に鍼、お灸、吸角、整体での調整を行った。
初診時の痛みが10だとすると3診目に3程度まで痛みの軽減が見れた。
6診目以降は月に1回のペースで再発防止を目的に通院中である。
症状が出ている部位
※赤=痛み 青=冷え
同時に治療をした症状
身体の歪み
使用した主なツボ
崑崙、次髎、命門
考察
腰の冷えが原因で発症されたギックリ腰後の腰痛だと推測される。
また、ギックリ腰を発症し筋肉の拘縮が起き体の歪みも起きている状態であった。
お仕事の環境は外で作業して腰に負担がかかる動作が多い。
現在は月に一度のメンテナンスとして通院していて、自宅でのセルフケアを継続して腰の状態を維持していく。
鍼灸師 鈴木 開登
症例7 すべり症による腰痛と左足の痺れ
患者
50代 女性
来院
2022.12
症状と来院理由
約2.3年前から歩いたり、足をあげると腰の痛みと左足のしびれが出る。
半年前にすべり症と判断されて以来、趣味の時間も取れていない。
通院ペース
1週1回
治療内容と経過
治療の内容としては、主に鍼、パルス、吸角、整体での調整を行った。
3診目には患者さんの口から痛みが引いたのは奇跡!というお言葉を頂いた。
初診時の痛みが10だとすると4診目には7.8程度までの軽減が見られている。
症状が出ている部位
※赤=痛み 青=冷え 緑=痺れ
同時に治療をした症状
腰痛、左足の痺れ
使用した主なツボ
大衝、内膝眼、外膝眼、梁丘
考察
腰椎(L4,L5)すべり症による神経の圧迫で下肢の痺れ、腰の痛みが発症している症例である。
腰椎の負担を軽減させるために多裂筋、殿筋群、大腿四頭筋、ハムストリングスをメインにアプローチを行った。また、パルスを行いL4,L5付近の血流改善を行っている。
セルフケアとして当院で取り扱っている酸素オイルを使って頂き、来院できない期間にご自身で筋肉の弛緩を行っていただいている。
鍼灸師 鈴木 開登