不眠症の症状説明
不眠症は何故起こるのか?

不眠症は、最近増えてきている症状の1つです。不眠症が起こる原因は、以下のことが考えられますので、当てはまるものがないか確認をしてみてください。
・昼夜逆転生活をしている
・食事を摂る時間が不規則
・体を動かすことが少ない
・水分をあまり摂取しない
・栄養素が偏りがち(偏食)
・眼精疲労が続いている
・スマホを長時間見たり小まめに確認する
・パソコン画面を長時間みている
・悩みがある
・人間関係がうまく行かなくて困っている
・お酒を毎日飲む
・うつ病の薬や抗不安薬を服用している
・体が冷えている
・肩こりや首こりが慢性化している
不眠症が発生している時、脳内神経伝達物質の分泌不足などが発生している可能性があります。何故なら、生活リズムに合わせてメラトニン(睡眠を引き起こすホルモン)やその材料となるセロトニン(脳内神経伝達物質)が分泌されているからです。セロトニンの材料となるトリプトファンというアミノ酸が栄養不足で足りなくなり、昼夜逆転生活でメラトニンもセロトニンも分泌不足が起きてしまうと不眠症を発症しやすくなります。
また、不眠症の原因には薬や他の病気が関わっていることがあります。他の病気で薬を飲んでいることで、不眠症になってしまう場合があります。他には、人間関係や悩み事などのストレスが溜まっていたり、長時間にわたりパソコンやスマホのディスプレイを見続けると、眼精疲労が溜まり睡眠に影響が出ることがあります。
生活習慣が関わってくる場合であれば、栄養素の不足、水分不足、運動不足、冷え性、昼夜逆転生活で仕事をしているなどが考えられるでしょう。どの原因も、自律神経の働きを大きく乱す影響があります。
不眠症の症状とは?

不眠症といっても、種類は様々です。一般的に不眠症は3種類に分類されます。(他にもありますが、分かり易いように3種類とします。)
①入眠困難②中途覚醒③早朝覚醒です。それぞれの症状について特徴をご説明致します。
①入眠困難・・・眠る姿勢になってから2時間以上起きた状態が続いてしまう。
②中途覚醒・・・寝入ってから朝起きるまでの間に2回以上目が覚めてしまう。
③早朝覚醒・・・朝、用もないのに目が覚めてしまう。
この3つの不眠症は、一般的に起こり易いです。何故なら、生活リズムの乱れでも起こりうるからです。不眠症が続くと、日中に眠くなってしまうという状態が出てきます。「夜眠れない→日中眠い」というサイクルは、集中力が保てないので日常生活に支障が出てきます。
前述しましたが、不眠症の発生原因の中には他の病気の薬も含まれることがありますので、全てが生活リズムの乱れで起こるわけではありません。不眠症になってしまうことで、悪循環が生まれます。「生活リズムが乱れる→眠ることが出来ない→不眠症の発症→起きる時間が遅くなる→日中眠くなる→生活リズムが乱れる・・・」というサイクルです。このサイクルを断ち切る為には、様々な対処法を実践することをお勧めします。
薬では不眠症が緩和されない理由とは?
薬では、不眠症が緩和されないという事について、ご説明致します。不眠症とは、脳内神経伝達物質のセロトニンや睡眠を引き起こすメラトニンという成分が不足していることで起こるからです。睡眠導入剤や一般的に睡眠薬と言われている薬は、以下のような薬理作用などがあります。詳しくは日経メディカルの処方薬辞典を参照ください。詳しく書いてあります。

※参照 日経メディカルー処方薬辞典ーhttps://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/article/556e7e5c83815011bdcf8272.html
ここに書いてあることを簡単に説明すると、ベンゾジアゼピン系という睡眠薬が処方されることが多く、眠くなる受容体に対して薬が身体の機能の代わりに働きかけることによって眠くなるという事です。つまり、原因に対する対処法ではないという事です。原因に対しての対策としては、身体の抑制性の神経伝達を自らの力で活性化することです。
不眠症の一般的な対処法とは?
不眠症の一般的な対処法をご説明いたします。不眠症の方は、心療内科もしくは睡眠の専門外来を受診されます。そこでは、精神療法、薬物療法、カウンセリングなどが行われます。他には、ご自身で対処できる方法もありますのでご紹介させて頂きます。
睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分
- 睡眠の長い人、短い人、季節でも変化、8時間にこだわらない
- 歳をとると必要な睡眠時間は短くなる
刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法
- 就床前4時間のカフェイン 摂取、就床前1時間の喫煙は避ける
- 軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニング
眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない
- 眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ寝つきを悪くする
同じ時刻に毎日起床
- 早寝早起きでなく、早起きが早寝に通じる
- 日曜に遅くまで床で過ごすと、月曜の朝がつらくなる
光の利用でよい睡眠
- 目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン
- 夜は明るすぎない照明を
規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
- 朝食は心と体の目覚めに重要、夜食はごく軽く
- 運動習慣は熟睡を促進
昼寝をするなら、15時前の20~30分
- 長い昼寝はかえってぼんやりのもと
- 夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響
眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに
- 寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る
こちらの情報は、「田辺三菱製薬」が運営するSuimin.netの中の情報から引用しております。文献の引用は「睡眠障害対処 12指針」です。こちらの文献は厚生労働省 精神・神経疾患研究委託費「睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班」(平成13年度研究報告書よるものです。
平井鍼灸院の不眠症の対応とは?

平井鍼灸院では、患者さんに不眠に関する鍼灸施術と生活習慣を変えるサポートをしております。鍼灸施術では、自律神経の働きに関係するセロトニンを活性化させる鍼灸施術で、睡眠リズムを取り戻していきます。生活習慣を変えるサポートとしては、上記の「睡眠障害対処 12指針」を基に生活指導をしていき、栄養指導も行って行きます。特に3大栄養素のバランスを整えるための食事指導と、ビタミン・ミネラル・食物繊維を摂取する効率的な方法もご紹介しております。